[2001.09.25]
  蟻地獄無間地獄


 ▼『Nimda』や『コード・レッド』を捕らえる簡単ツール(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20010920301.html


 天国の上っ面は地獄だ。だがな,地獄の上っ面は天国だ。わかるか? 大天使と閻魔は姉妹だし,よくよく考えたら理想と破滅は同じ意味だ。

 「ラブレア」という名のツールは,コード・レッドやNimdaのようなワームを捕らえ,離さない。他のコンピューターに感染することができなくなって,攻撃の発信元は,コンピューター自体をシャットダウンして逃げ出さざるをえなくなる。このラブレアがウェブセキュリティー文化を大きく変えてくれることを期待しているプログラマーもいるが,ラブレアを効果的に機能させるには大規模なネットワークが必要だ。

 面白い。ワーム蟻地獄と云った感じだが,すでにネットワークはワームとワームを阻止する動きとの戦場と云ったおもむきをみせており,実際にコード・レッドに対抗して,コード・レッドの突くセキュリティー・ホールのパッチを勝手にあてる「対ワーム」ワームは存在してしまっている(過去記事)。だが,実際の問題は,記事中のVmythsの編集者の云っているように,同じ過ちを繰り返す社会の方にある。

 あれだけコード・レッドが騒がれても,Nimda(過去記事)でまたこれだ。これでは,世のネットワーク管理者は不具なのかと思われる。無駄なことをしでかすワームを捕らえようと云うのは,きちんと対処をしている管理者のすること。そもそも,そんなものに頼ってもワームはなくならないし,新しいコンセプトをもったワームの出現は続く。ワームを蟻地獄に落とす前に,蟻地獄型に感染マシンをネットワークに引きずり込んで,そこから蜘蛛の巣上に感染先をつなげていく,ドラッグ・ワーム(dragging worm)の話もきく(たぶんラブレアからヒントを得たのだろう)。ワームが仕掛ける蟻地獄,「対ワーム」ツールの仕掛ける蟻地獄。蟻地獄だらけのネットワークの姿が,ちょっと先の未来にみえる。


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